「あじさい山を育てたおじいちゃんと、受け継ぐ若者の活動」を見に行く視察会

 南沢あじさい山(東京都あきる野市)への視察会を企画しています。

  4月10日(水) 19時~  視察に備えた事前勉強会

  5月の週末(日程調整中) 現地への視察会

  6月の平日夜       視察後の検討会

という流れを予定しています。

 都合の付く日だけの参加でも結構です。また、視察会はなるべく多様な旅行者がどう動けるかを知る機会でもあるので、ご家族、お子さんなどの同伴者も大歓迎です。

 旅LABO本郷サイトのTOPページにリンクがありますので、そこからお申し込みください。


・地元の暮らしを感じる旅に関心のある人

・まちづくりの事例を見たい人

・外国人にひと味違った日本を見せたい人

・自然の中のスポーツが好きな人

など、参考になることがたくさんあるはずです。


南沢あじさい山とは

 ブログ『3月のあじさい山』にも書きましたが、この山を持っている南沢忠一さんという方が、四十数年前から自分の山にコツコツとアジサイを増やしていって、いまやシーズンには1万人もの人を集めるアジサイの名所になっています。


写真左から ご自宅前の南沢忠一さん、2月7日時点のアジサイ、3月21日時点のアジサイ


地元の若者が参入する展開

 しかし、南沢さんも88歳。まだまだお元気ですが、山での作業は過酷です。南沢さんが手入れをできなくなれば、せっかくの山が荒れてしまう……。

 そこに、このあじさい山を受け継いで残していくと手を挙げた若者が現れました。


 彼らは、株式会社do-mo という会社を起業し、武蔵五日市駅前にCANVAS、Sketchという飲食店を経営したり、やはり駅前にある裏山ベースというアウトドアの拠点の運営を受託したりしています。

 また、豊かな川に棲む鮎を加工した「鮎OIL」「鮎チョビ(アンチョビの鮎版)」などの食品を開発し、あきる野の新しい特産物を生み出しています。その一環として「甘茶」も作り始めています。甘茶は、お釈迦様の誕生日・花祭りにお釈迦像に掛けたり飲んだりする、あのお茶です。これは、アジサイの変種の葉で作ります。

 甘茶をどこかで栽培しようと考えたとき、浮かんだのが地元の南沢あじさい山。早速南沢さんに相談してみると、快く山での栽培をOKしてくれました。

 さらに、この貴重なあじさい山を将来に向けて残すため、自分たちが山を受け継ぐ決心をしたのです。


武蔵五日市駅前にあるカフェ「kitchen CANVAS」。鮎OILを使ったオムライス、鮎チョビのピザなどが食べられる


ここも駅前にある「東京裏山ベース」。サイクリングやトレイルランなどアウトドアスポーツの拠点になっている


これからのあじさい山

 アジサイは、挿し木で増やしていきます。山の中に畑を作ってある程度の株にし、植えていきます。

 花が咲くのは初夏ですが、その他の季節にも剪定したり施肥したり、日当たりを確保するために木を伐採したり、やることがたくさんあります。アジサイや木を切ったら、その始末もたいへんです。

 その他にも、見に来た人が安全に歩けるよう道を整備したり、休める場所を作ったり……。

「なかなか、”ちゅういっちゃん”のようにはできないけれど」と言いながら、作業のやり方を教えてもらいながら、do-moの若者が引き継ぎ中です。


 一方、若い人たちが加わったことで新しい展開も始まっています。

 クラウドファンディングで、あじさい山整備・運営などの資金を集めたのもそのひとつ。

 シーズン中には入山料や駐車場代を徴収していますが、そのようなことも若い力は大きな戦力です。


写真左は、きれいなアジサイの写真を撮るために作ったPhoto spot。真ん中はその上から沢越しの斜面を見たところ。一面にアジサイの咲く光景を想像してみよう。クラウドファンディングに協力してくれた人の名盤板も木造り


あきる野、西多摩の歴史や自然と人の中で

 地元で会社を興し、飲食店、商品開発、イベント企画・運営などをしようとするこれからの起業家が、山での仕事まで引き受けるのはどう考えてもたいへんなこと。よく思い切って、というのが意外だったのですが、3月21日に行われた『あきる野ダイアローグ』というイベントに参加して、少し納得がいきました。

 秋川渓谷の自然を生かして街や人がなにをやっていくかということが大きなテーマの環境系のイベントでしたが、地元の若い人たちも、そこそこの年齢の人たちも、議員や行政の人も、ごく自然に環境を語り、しかも近隣だけでない他の自治体や環境省の人などもいっしょに考えていました。

 確かに古い街でお祭りもしっかりし、消防団などの組織もあってつながりが密接と言うことはあります。しかし、それだからといって排他的になることもなく多くの移住者も入っています。このような土壌だからこそ、若い人が経営だけではない、地域のために動こうとするのでしょう。


 さらに檜原街道を西へ向かうと、兜造りの建物も残る檜原村、それを過ぎると山梨県に入ります。人工的でない本物の川が流れ、天然の鮎も上ってきています。滝や鍾乳洞もあり、台地は4億年前からの地層が複雑に入り組んで地球のさまざまな顔を見せています。

 野鳥も多く、花も咲く。

 川遊びや釣り、山の自然を楽しめるサイクリングやトレイルランに適したコースもある。

 こんなところが、新宿駅から武蔵五日市駅まで1時間強で到達できるごく身近な距離にあるなんて、とみなさん驚くことと思います。


街の中心部からすぐに広がる川景色。古くからの暮らしの歴史を残す。武蔵五日市駅から1時間ほどで兜造りの蛇の湯温泉たから荘へ。週末などはサイクリングをする人の姿が多い


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